「どうか、生きて…」樹木希林が最期まで気にかけていたこと
「死なないで、ね……どうか、生きてください……」「今日は、学校に行けない子どもたちが大勢、自殺してしまう日なの」
2018年9月1日、病室の窓の外に向かって言葉を詰まらせながらつぶやいたという樹木希林さん。その2週間後の9月15日、75年の生涯に幕を閉じました。
不登校である自分を責めてしまったり、そのために命を絶ってしまう子どもたちのことを最期まで気にかけていた樹木さんが遺した言葉と、母のつぶやきをきっかけに娘の内田也哉子さんが不登校について考え、対話し、その末に紡ぎ出した言葉をまとめた『9月1日 母からのバトン』(ポプラ社)が8月2日に発売されました。
母のつぶやきをきっかけに…
小中高時代は、さまざまな国の子どもたちと混ざって学校に通い、現在は3人の子どもの母でもある内田さん。樹木さんが亡くなる直前につぶやいた言葉を聞くまでは「ある意味、『学校へ行く』という行為の奥に潜む現状に、無関心にも目を背けてきてしまった」と言います。
同書では、樹木さんが「学校に行けないということ」について語ったインタビューやトークセッションのほか、内田さんが『不登校新聞』編集長の石井志昂さんなど関係者と語った対話、それを通して内田さんが考えたことが綴られています。
『9月1日 母からのバトン』は287ページ。1,620円(税込)で発売中。
※ウートピでは8月に「不登校」に関する記事を順次、掲載します。